【アジア株・アセアン株個別銘柄紹介】コンフォートデルグロ(CMDG:シンガポール)
こんにちはmokomoko3です。今回はアジア・アセアン株の売買ランキングで常に上位に顔を出す、
コンフォートデルグロ(CMDG:シンガポール)という株の銘柄紹介を
行っていきたいと思います。
会社概要
【コンフォートデルグロアニュアルレポート】 |
は、陸運業を営む世界的な企業です。設立は
2003年3月29日で、当時の陸運大手の企業だっ
たコンフォートグループとデルグロ社の2社合併
により誕生しました。両社ともに設立は1970年
代で、合併が行われるまでは陸運業を営む上場企
業として成功しており、合併を通してコンフォー
トデルグロ社は大きく成長。今では7か国35都
市に45335台の車両を保有し、22048人の従業員を持つまでに成長しました。コンフォー
トデルグロ社は、バス、タクシー、鉄道、レンタカー、自動車リース、自動車の整備・
検査・テストサービス、ドライビングセンター、自動車保険サービス、野外広告事業
を営んでおり、シンガポールの最大の事業者であるだけでなく、世界的に見ても強い存在
感を持っています。海外展開は急速に進んでおり、北京や上海などの中国11都市を含む、
イギリスからオーストラリア、ベトナム、マレーシアまで世界全体でサービスを提供して
います。
業績推移
【コンフォートデルグロ業績推移】 |
ましょう。コンフォートデルグロ社の2017年の売上
3970 S$' million(1S$=約80円なので約3207億
円) 、純利益は301 S$' million(約243億円)、
EPSは13.95Scent(約11円)となっています。
業績は2013年の売上3747S$' million(3026億
円)、純利益263S$' million(約212億円)、EPS
12.43Scent(約10円)から見ると、それぞれ
売上は5.9%、純利益は14.4%、EPSは12.2%の増加となっています。
ですが、2015年の業績(売上4111S$' million:約3322億円)から考えると、16年、17
年にかけて業績が悪化していることから、今後の業績には注意が必要です。
2017年の決算発表資料で業績悪化の理由として、ウーバーやGABTAXIなどの配車アプリ
にタクシー事業の顧客を奪われていることを指摘しています。日本では規制の影響で、
配車アプリはそれほどメジャーではありませんが、アメリカをはじめ世界的にシェアリン
グサービスが流行しているので、売上の3割を占めるタクシー事業に関して言えば今後も競
争環境は厳しい状況が続くと思われます。
なお、こういったイノベーションに対応するため、オンフォートデルグロ社はウーバーと
提携を進めています(合併の交渉もあったようですが不首尾に終わっています)。また、
自動運転技術(車載カメラを通し危険を回避する技術など)の投資に売上の1.1%
(44S$' million:約35億) を投資するなど、積極的に技術投資を行っています。
こうした姿勢をみる限り、大幅な業績悪化に見舞われることは考えにくく、業績はほぼ横
ばいの状況が続くと思われます。
配当推移
【コンフォートデルグロ配当推移】 |
みていきましょう。2017年の配当額は期末の配当が
2018年4月の株主総会で承認されれば10.4Scent
(約8円)となる見込みで、その場合の配当性向は
74.6%となります。コンフォートデルグロは業績の変
動にかかわらず増配を続けており、13年の7Scent
(約5円)と比較すると17年の配当額は48.5%の増加
となります。 配当額だけでなく、配当性向も上昇を続
けています。配当性向は13年の56.3%から+18.3%増加の74.6%となる見込みで、今後
の業績を考えるとこれ以上の増配は難しい気がします。したがって、ウーバーとの合併や
企業業績の好転が実現しない限り、現状の10Scent程度の配当が続くと見込まれます。
配当推移
【コンフォートデルグロ株価推移】 |
う。株価は2015年6月26日に3.21S$の
高値をつけて以降、競争環境の激化を受け
て株価は下落しています。株価指標をみる
と現状のPERが14.6倍、PBRが1.6倍、
配当利回りが5.1%(2018年3月27日実績値ベース)となっており、割安感が出てきて
います。したがって、これ以上の株価の下落は起こりにくく、2S$を抵抗線として株価は
揉みあう形となりそうです。
まとめ
直近の業績は2015年をピークに減収となっています。特に、売上の3割を占めるタクシー事業の収益性が配車アプリの台頭を受け低下しています。ウーバーとの提携(合併)等の
サプライズがあれば別ですが、今後の業績は横ばいないし微減が続くでしょう。
もっとも、配当利回りが5%を超えるなど、株式指標に割安感が出ています。
陸運業の世界的企業であり、事業内容もバスや鉄道など底堅い事業であることから、
積極的に買い進めるのは危険ですが、余裕資金で打診買いをしたいところです。
【おすすめ度☆4つ:余裕資金があれば打診買いで投資したい】
現在の業績★★★☆☆
将来業績 ★★★☆☆
業績安定度★★★★☆
株式指標 ★★★★★
配当利回り★★★★★
☆5つ…積極的に投資したい
☆4つ…余裕資金があれば打診買いで投資したい
☆3つ…株価が下落(5%~20%)すれば投資を検討したい
☆2つ…株価が大幅下落(20%~30%)すれば投資を検討したい
☆1つ…構造的な変化が起きない限り投資は見送ったほうがよい
以上、ご参考にしていただければ幸いです!
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