【アジア株・アセアン株個別銘柄紹介】バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ(BEM:タイ)
こんにちはmokomoko3です。今回はアジア株・アセアン株の売買ランキングで常に上位に顔を出す、
バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ(BEM:タイ)という株の銘柄紹介を
行っていきたいと思います。
会社概要
【バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ】 |
・アンド・メトロ、(英語では
Bangkok Expressway and Metro)
は、タイで高速道路と鉄道の管理・運営
事業を営む会社で、広告等の商業開発事業
も同時に行っています。バンコク・エクス
プレスウェイ・アンド・メトロ社はバンコク近郊を通る高速道路の管理・運用の大手だっ
たBECL社と同じくバンコクで地下鉄を管理・運営するBMCL社が2015年12月30日に合併
してできた会社で、現在は両社の事業を引き継ぐ形で事業を行っています。表をみると分
かるように、高速事業による売上が全体の6割を占めており、(1) the Si Rat Expressway
(第2高速道路)の運営権(1990年から30年間。延長部は1997年から30年間の権利)、
(2) the Si Rat -Outer Ring Road Expresswayの運営権(2012年から30年間)、
(3)子会社で行っているthe Udon Ratthaya Expressway(1996年から30年間)の
3つの高速道路の収入によって成り立っています。また、売上の3割を占める鉄道事業は
(1) Blue Line (Hua Lamphong Station - Bang Sue Station)の運営権(駅での広告
や賃貸料などの独占権を含む2004年から25年の権利)、(2)Purple Line (Khlong
Bang Phai Station - Tao Poon Station)の運営権(契約締結日から30年間)の収入に
よって成り立っています。最後の商業開発事業は会社全体の企業の4%程度を占めて
おり、連結子会社のバンコク・メトロ・ネットワーク社とともに、電車や駅構内の
広告媒体の調達や購入、商業施設からの賃貸収入によって収益を上げています。
業績推移
【バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ】 |
アンド・メトロの業績をみていきます。
2017年の売上は15393 million Baht
(1Baht=約3.3円なので約519億円)、
純利益は3123 million Baht(約105億
円)、利益率は20%と高収益企業となっ
ています。業績の伸び率も安定しており、
売上は15年の13105 million baht(約442億円)比で17.4%の増収、純利益は15年の
2650 million baht(約89億円)比で17.8%の増益となっています。バンコク・エクスプ
レスウェイ・アンド・メトロは契約によって独占的な収益を得ています。したがって、業
績が低迷することは考えにくいですが、2020年にthe Si Rat Expressway(第2高速道
路)の運営権が失効することから注意が必要です。
【鉄道事業延長計画】 |
2017年11月に開業、Hua Lamphong - Lak Song
Station間が2019年9月に開業、Tao Poon - Tha Phra
Station間が2020年3月に開業予定となっており、
収益の上乗せが期待できます。
さらに、2016年に22年にかけて約1兆8000億 Bahtの
インフラ投資を行うと明言しており、新しいインフラ
計画が持ち上がることも期待できます。
配当推移
【バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ配当推移】 |
ウェイ・アンド・メトロの配当推移
についてみていきます。2017年の配
当額は1株当たり0.06 Bahtとなっ
ています。配当額は毎期安定せず16年は0.05 Baht、15年は0.07 Baht、と年度によりば
らつきがあります。EPS(1株当たりの利益)は17年度が0.2 Baht、16年度が
0.17Baht、15年度が0.41 Bahtとなっており、配当性向は15年度を除き約30%
となっています。今後の配当政策としてすくなくとも40%を目途として配当を行うと
表明していることから、0.01 Baht程度の増配が期待できます。
株価推移
【バンコクエクスプレスウェイアンドメトロ株価推移】 |
6.95 Bahtと8.4 Bahtの範囲に収まる
ボックス相場となっています。現時点
(18年3月24日)でのPERが35.4倍、
PBRが3.5倍、配当利回りが1.78%と
割高感があり、高速事業の権利の失効と鉄道事業延長計画の業績への貢献という
善悪2つ要因によって将来業績が見通しにくいことから、今後の業績がはっきりする
までは様子見の展開が続くと思われます。
まとめ
バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロの現在の業績は好調です。しかし、収益の6割を占める高速道路事業の権利の失効が迫っており、将来業績への不安が
あります。一方、明るいニュースとして鉄道事業の延長計画がありますが、将来の業績が
どのような数字になるのか予想がしにくいため、目先の株価はボックス相場内での上下に
とどまると考えられます。現時点での株式指標に割高感がでているので、最悪下振れも懸
念されることから、現時点での投資には相応の覚悟が必要です。
【おすすめ度☆2つ:株価が大幅下落(20%~30%)すれば投資を検討したい】
現在の業績★★★☆☆
将来業績 (?)
業績安定度★★★★☆
株式指標 ★☆☆☆☆
配当利回り★☆☆☆☆
☆5つ…積極的に投資したい☆4つ…余裕資金があれば打診買いで投資したい
☆3つ…株価が下落(5%~20%)すれば投資を検討したい
☆2つ…株価が大幅下落(20%~30%)すれば投資を検討したい
☆1つ…構造的な変化が起きない限り投資は見送ったほうがよい
以上、ご参考にしていただければ幸いです!
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