こんにちはmokomoko3です。
今回は日本市場を例に「株式投資で儲けるとは?」というテーマで、
株式の本質・性質という点に注目し、株式投資で儲ける方法をまとめたいと思います。
なお、ブログテーマのアジア株、アセアン株に関しても、細かい法制度は異なりますが、
株式の性格に関しては原則的にはほぼ変わりがありません。
そもそも株式って何?
そもそも株式とはなんでしょうか?結論を言うと株式とは会社に対する権利の集合体です。
会社法(第105条)という法律により、株式には3つの権利が与えられています。
①剰余金の配当を受ける権利 *剰余金の配当は絶対あるわけではない。
(=利益が出た場合に、その一部から配当金を受け取る権利)
②残余財産の分配を受ける権利 *資産<負債の場合は、負債を負うことがない代わりに分配金は0円。
(=会社の倒産時に、負債を返済した残額から分配を受ける権利)
③株主総会における議決権 *取締役や監査役等の代表者の選任、定款(会社のルール)の変更など。
(=株主総会で議案を審査・選択する権利)
株式投資とは、ある会社に対するこれらの権利を売買するというになります!
株式投資で儲けるとは? ―3種類の方法―
さて、それでは株式投資で儲けるにはどういう方法があるのでしょうか?株式投資で儲けるには3種類の方法があります。
①インカムゲイン(剰余金の分配=配当)に着目して儲ける!
②キャピタルゲイン(売買価格差益)に着目して儲ける!
③株主総会時の議決権の行使に着目して儲ける!
上記3つの方法を詳しく見ていきましょう。
株式投資で儲けるとは? ―①インカムゲインに着目して儲ける―
インカムゲインとは剰余金の分配(=配当金)のことで、企業が稼いだ利益から一定額を株主に対して支払うお金のことです。
支払う額(分配可能額)は法律によって決まっているものの、その回数には制限がなく、
三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)のような中間配当・期末配当の年2回が
ほとんどですが、中には川崎汽船(9107)やCYBERDYNE(7779)など赤字のため
無配(配当を支払わない)の企業やGMOフィナンシャルホールディングス(7177)の
ように年間4回配当する企業もあります。
それでは、こういったインカムゲインに着目して儲けるためには、
どのような方法があるでしょうか?
実は、理論的な話では完全市場においては配当政策と株価は関係がありません。
一瞬「えっ?」となりますが、あくまで理論的な話にすぎず、
実際の世界では株価に影響を与えることが多いです。
詳細は小難しい話になるので後日の記事にしますが、
インカムゲインに着目して儲ける!には、以下の方法があります。
①-A 増配しそうな企業に投資を行う
配当を実施している企業の中には、増配する(配当額を増やす)企業も多く、これらの企業に投資することでインカムゲインを増やすことができます。
【2017年3月28日ザイ編集部 株式投資で儲ける方法&注目銘柄】 |
ング になります。1位の花王はな
んと27年間増配をし続け、配当
額は約15倍に増額しています。
こうした連続増配企業に投資する
ことで、純粋なインカムゲインを
手にすることができます。
なお、こうした連続増配企業は KDDIや沖縄セルターなどの通信セクター、
三菱UFJリースのような金融セクターといった、低成長&安定成長型の企業
に多いのが特徴です。
①-B 配当(優待)を初実施するタイミングで投資する。
配当未実施していない企業が配当や株主優待を実施する(実施するIRを出す)と、
インカムゲインが得られると同時にキャピタルゲイン(売買価格差益)も手に入ります。
最近の日本企業の例にすると、
KLab(3656)は2017年11月15日に「9円の初配当」実施を発表、
翌16日には「500円のQUOカード(保有期間、数で変動)」の優待新設を発表しました。
これに伴い株価は15日終値1716円から17日終値1914円に上昇(+11.5%)しました。
【KLab (3656) 6か月日足チャート】 |
したため、年末にかけて株価は下落しまし
たが、配当(優待)の開始・新設は今後の
好業績を期待させることから、
株価にもプラス に働きます。
こうした配当や優待を開始・新設する企業に投資することで、
インカムゲインを手に入れるだけでなく、短期的なキャピタルゲイン(売買差益)を
得ることができます。こうした配当や優待の開始・新設する企業は、
直近ではジェイリース(7187)やgamewith(6552)といった
上場して1~2年の新規上場企業に多いのが特徴です。
株式投資で儲けるとは? ―②キャピタルゲインに着目して儲ける―
キャピタルゲインとは売買差益のことで、800円で買った株を1000円で売った場合、差額の200円が売買差益(利益)となります。
ではなぜキャピタルゲインが発生するのでしょうか?
それは、将来の企業収益力(将来的に企業が稼ぐ利益の額)によって、
残余財産(企業が解散したときに残るお金)が増えるからです。
例えば、資産100円、負債20円の企業の残余財産は80円(100円-20円)です。
この企業が仮に1年後に40円の利益を上げるなら、
1年後の残余財産は120円(100円-20円+40円)と1.5倍になり、
配当が0円でも企業が解散した時の企業の価値(残余財産)は増えることになります。
つまり、企業が稼ぐ(見込む)利益の額によって残余財産が変動し、
キャピタルゲインは変動していくということになります。
キャピタルゲインに着目して儲ける!具体的な方法には以下のような例があります。
②-A 決算発表を見て業績の良い企業に投資する
キャピタルゲインに着目して儲けるには、あたりまえですが業績の良い企業(実績のある、実績を出した企業)に投資する方法があります。
【ソニー(6758)6か月日足チャート】 |
31日に売上18.7%増、純利益714.1%増
という好決算を発表し、株価は31日終値
の4413円から1日終値4959円と前日比
12.3%増の大幅高となりました。その後
も株価は上昇を続け、11月8日には5485円をつけました。こうした好決算発表後も長期間
にわたって続く株価の上昇は「決算発表後ドリフト」と呼ばれBall and Brown,1968
の論文以降、長期にわたって複数観測されています。
したがって、好決算を発表した企業に投資を行うことはキャピタルゲインを得るチャンス
とも言えます。 また、好決算を持続的に発表する企業は長期的に見ても有望です。
【ニトリホールディングス(9843)10年月足チャート】 |
10年チャートですが、驚くほどきれいな
右肩上がりのチャートになっています。
2008年3月に2380円で購入していれば
2018年3月には18295円と株価は
約7.6 にまで上昇し、多額のキャピタルゲインを得られる計算になります。
このように、 「決算発表を見て業績の良い企業に投資する」ことは、
言うまでもありませんが株式投資で儲ける初歩といえます。
②-B 業績が好転しそうなIRを発表した企業に投資する
業績が実際に良くなるだけでなく、良くなるかもしれないという「期待」によっても株価は変動します。
そのため、好業績を期待させる新商品・サービスのIRが発表されると、
株価は上昇し、キャピタルゲインを得る絶好の機会となります。
【ブランジスタ(6176)5年週足チャート】 |
です。2016年4月25日にブランジスタ連
の画像はブランジスタ5年週足チャート
です。2016年4月25日にブランジスタ連
結子会社のブランジスタゲームが秋元康
プロデュースのゲーム「神の手」をリリースすると発表。当時、人気だったAKBを巻
き込んだゲームという憶測もあり、株価は上昇。2016年4月に5000円ほどだった株価は、
16年5月27日の正式プレスリリース前に約3倍の15850円という高値を付けます。
その後、リリース内容への失望から好業績への期待は剥落。株価は低迷をしています。
このように、業績が好転しそうなIRを発表した企業への投資は極めて有効です。
特に、規模が小さい企業が人気の高いアイドルやキャラクターを採用した新商品や
サービスを提供するケース、また、その新商品・サービスからの収益が予測できない
ケースは、株価への影響が大きく、キャピタルゲインを得る絶好のチャンスになります。
株式投資で儲けるとは?―③株主総会の議決権の行使に着目して儲ける!―
株式投資で儲けるためには、企業の収益力に基づいた株式投資を行う必要がありますが、例外的に株主総会での議決権に着目することでも、収益を得る機会があります。
それは、アクティビストと呼ばれる「株式を大量に取得し株主総会での発言権を高め、
投資先企業の経営陣へ積極的に企業価値を高める提言を行う投資家」、
いわゆる「物言う株主」の株式保有割合の高い企業へ投資する方法です。
アクティビスの例としては、旧村上ファンド系のレノ、村上世彰の個人会社のオフィス
サポート、アメリカの物言う株主として有名なカールアイカーン氏などが有名です。
【黒田電気(7517)6か月日足チャート】 |
です。2015年3月末に旧村上ファンド系
のレノが黒田電気の大株主として登場。
以降、レノに近い社外取締役を選任するよ
う株主提案を行うなど積極的な姿勢を見せ
最終的に2017年10月31日にアジア系投資ファンドのMBKパートナーズ傘下のKMホール
ディングスが黒田電気にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表。
これ受け、10月31日に2020円だった株価はストップ高となり、11月1日は値がつかず、
11月2日にようやく2709円(31日比で+34.1%)の終値を付ける形になりました。
アクティビストのレノもこのTOBに応じ、黒田電気で380億円ほどの利益を稼ぐ結果に
終わりました。このように、アクティビストの投資する銘柄は株主総会での議決権争い
に発展しやすく、株価も乱高下しやすいため、キャピタルゲインを得やすい環境と
いえます。
以上、今回は日本市場を例に「株式投資で儲けるとは?」というテーマで、
株式の本質・性質という点に注目し、株式投資で儲ける方法をまとめてみました。
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