【アジア株・アセアン株個別銘柄紹介】CHカーンチャン(CK:タイ)
こんにちはmokomoko3です。今回はアジア・アセアン株の売買ランキングで常に上位に顔を出す、
CHカーンチャン(CK:タイ)という株の銘柄紹介を行っていきたいと思います。
会社概要
【CHカーンチャン会社概要 17年プレゼンテーション資料より】 |
KARNCHANG)はタイ国内第2位
の建設会社で、建設事業と投資事
業を行っています。CHカーン
チャンは1972年の11月27日に
タイ国内のインフラ投資の受け皿
となるべく設立されました。当初は、タイ王国軍と政府向けの建設・土木事業を行って
いましたが、建設技術の技術移転を目的として1981年に東急建設建設とジョイント
ベンチャーを設立、総合建設業へと舵を切ります。その後、1994年10月10日に
公開有限会社(株式会社)へ移行、1995年8月3日にタイ証券取引所に上場し、現在では
タイを代表する建設会社となっています。
CHカーンチャンの事業内容は建設事業と投資事業の2つに分かれています。建設事業はビ
ルや施設の設計・建設を対象とした契約となっており、競争や入札を通して直接的な契約
の相手方となり建設事業の責任をすべて負う Main Contractor方式、直接的な契約者から
事業を請負うSub-Contractor方式の2種類の方式がありますが、どちらも豊富な実績を有
しています。また、投資事業は交通機関や大量輸送システム、水資源インフラシステム、
エネルギーシステムといった包括的な開発事業への投資事業のことで、主に政府や地方自
治体などの公的部門と建設後の運営権を含めた契約を交わします。契約には4つの
種類があり、①自己勘定で建設を行い建設後は運営業務を受託(受託手数料で投下資本
を回収する)、契約期間終了に当該資産を移転させるBOT方式、②自己勘定で建設を行い
運営業務を受託(運営手数料で投下資本を回収する)し、(資産の移転を伴わない)
BOO方式、③ 自己勘定で建設・完成後は即資産の移転を行い、運営権のみを引き継ぐ(運
営手数料で投下資本を回収する)BTO方式、④既存の資産を取得し、運営権を取得(運
営手数料で投下資本を回収する)、契約期間終了時に資産を移転させるAOT方式、いずれ
のスキームでもCHカーンチャンは多くのプロジェクトを成功させています。こういった
運営権を含めた開発事業は、スキームの構築を含め多くのノウハウが必要であり、CHカー
ンチャンの優位性にもつながっています。
業績推移
【CHカーンチャン業績推移】 |
ていきましょう。2017年の売上は37730
million Baht(1 baht=約3.4円なので
約1286億円)、純利益は1811million
Baht(約61億円)、EPSは1.0 Baht
(約3.4円)になります。
16年の業績が売上47019million baht(約1603億円)、純利益2002million Baht
(約68億円)、EPS 1.1 Baht(約3.7円)なので、前年比で19.7%の減収、9.5%の減益
となっています。対15年比でみても減収、減益となっていることから直近の業績は減少傾
向にあるといえます。
【CHカーンチャン受注残高・新規契約受注高】 |
料では受注残高と新規契約受注高が2017
年に好転しており、また、タイ政府が
2022年までに約1兆8000億 Bahtのイン
フラ投資を行うことから、大きく心配する
【タイ政府インフラ投資計画】 |
しては、最低17年ベースの業績が2022年
から2023年頃までは継続するのではない
かと考えています。
配当推移
【CHカーンチャン配当推移】 |
みていきます。2017年の配当額は0.5
Baht(約1.7円)、配当性向は46.7%と
なっています。CHカーンチャンは配当性
向40%を目途に配当を実施するとアナウ
ンスしていますが、配当額については特に
アナウンスはありません。したがって、日本企業のように「利益が減少しても配当性向を
上げることで配当額を維持する」といったことはしていないようです。そのため、配当額
は2013年の0.83 Baht(約2.8円)から16年、17年の0.5 Baht(約1.7円)とばらつきが
あり、企業業績によって配当額が大きく左右されている状況です。先にみたように、今後
の業績は安定すると考えられるので、少なくとも2022年頃までは0.5 Baht程度の配当は
期待していいでしょう。
株価推移
【CHカーンチャン株価推移】 |
ていきます。株価は23.5 Baht(約80円)
で、約2年ぶりに2016年2月26日の株価
23.2 Bahtを試す展開となっています。
短期的には直近の底値だった18年3月13
日の株価23.5 Bahtと同値であり、これが簡単に割れるようだと底値を更新する流れにな
り、割れないようだと現在の23.5 Bahtが底値として意識され23.5 Bahtから30 Bahtの
緩やかなボックス相場になりそうです。株式指標をみるとPERは22.4倍、PBRは1.7倍、
配当利回りは 2.1%となっており、割安とも割高とも言いにくい状況です。
企業業績に好転の兆しがあるので、23.5 Bahtで打診買い、23.2 Bahtで余裕を残し
積み増し、23.2 Bahtが割れるようだと20 Baht付近で本格的に買い増していく形で
良いと思います。
まとめ
CHカーンチャンは直近の業績は減収、減益となっていますが、新規の受注が増えており、業績に好転の兆しがあります。チャート的な節目を迎えていることから本気で買い向かう
のは危険ですが、23.5 Baht、23.2 Bahtで打診買い&積み増し、株価が20 Bahtを迎える
ようだと本格的に買いに走るのが良いと思います。
【おすすめ度☆3つ:株価が下落(5%~20%)すれば投資を検討したい】
現在の業績★★☆☆☆
将来業績 ★★★★☆
業績安定度★★★☆☆
株式指標 ★★★★☆
配当利回り★★☆☆☆
☆5つ…積極的に投資したい
☆4つ…余裕資金があれば打診買いで投資したい
☆3つ…株価が下落(5%~20%)すれば投資を検討したい
☆2つ…株価が大幅下落(20%~30%)すれば投資を検討したい
☆1つ…構造的な変化が起きない限り投資は見送ったほうがよい
以上、ご参考にしていただければ幸いです!
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