【アジア株・アセアン株個別銘柄紹介】バンク・ラクヤット・インドネシア(BBRI:インドネシア)

 【アジア株・アセアン株個別銘柄紹介】バンク・ラクヤット・インドネシア(BBRI:インドネシア)

こんにちはmokomoko3です。

今回はアジア・アセアン株の売買ランキングで常に上位に顔を出す、

バンク・ラクヤット・インドネシア(BBRI:インドネシア)の銘柄紹介を

行っていきたいと思います。

会社概要

バンク・ラクヤット・インドネシア(PT

Bank Rakyat Indonesia Persero Tbk)

は、インドネシアで銀行業務を行う会社で

す。総資産額は2017年で1126248 billion

IDR(1IDR≒8兆6959億円)で、バンク・マ


 ンディリ*1(総資産1124701 billion IDR≒8兆6837億円)に並ぶインドネシア最大級の

銀行であり、マイクロファイナンスで有名なバングラデシュのグラミン銀行と同様の事業

をインドネシアで行っています。低所得者層がいまだ多い東南アジアでは、貧困層を対象

としたマイクロファイナンス(マイクロバンキング)事業は、成長事業として注目の的と

なっています。

*1 バンク・マンディリに関しては過去記事をぜひご覧ください!
【アジア株・アセアン株個別銘柄紹介】バンク・マンディリ(BMRI:インドネシア)

沿革

バンク・ラクヤット・インドネシアは、1895年にRaden Aria Wiriatmajaによって、イン

ドネシアジャワ州のプルウォケルトに設立されました。当初はモスクに集められた現金を

公共のために使用する単純な仕組みで運用されていましたが、1968年12月に国家経済

開発計画に基づく政府所有の銀行として、バンク・ラヤット・インドネシアという

名前に変更されました。1969年に「the Bimbingan Masai (Bimas) program loans」*1

に基づき融資を行う銀行として指定を受け、農家への小口融資を開始します。その後、

1984年に政府によるBimasプログラムが終了、築き上げたネットワークを通して

マイクロファイナンス事業を商業的に始めます。1992年には株式会社化し「PT Bank

Rakyat Indonesia (Persero)」*2へ商号変更、11年後の2003年にインドネシア証券

取引所(ジャカルタ証券取引所)に上場、現在ではインドネシアを代表する金融機関へ

成長しています。

*1「mass guidance」とも言われ、穀物の生産量を増やすためになにをすべきか農家に指導するプログラム(研修)。当時、食糧増産のため(緑の革命によって誕生した)新品種の穀物生産量を増やす事業へ資金を供給すると同時に、農家へ有利に資金供給を行うことで農村の開発を進める役割をBRIは担っていた。

*2 インドネシアで株式会社を設立する場合には、PT(Perseroan Terbatas)という略称を商号の前につけなければならいという規則があります。また、公開会社(上場企業という意味ではなく、株式を多数の人が所有するという意味)の場合には、商号の末尾にTbk.という記号を付ける必要があります。


業績推移

バンク・ラクヤット・インドネシア業績推移
それではバンク・ラクヤット・インドネシ

アの業績の推移をみていきます。17年度

の業績は、業務粗利益が73005 billion

IDR(≒5673億円)、純利益が29044

billion IDR(≒2257億円)、EPSが235

IDR(≒1.8円)となっています。13年度の業績が、業務粗利益43188 billion IDR

(≒3356億円)、純利益21354 billion IDR(≒1659億円)、EPS173 IDR(≒1.3円)

なので、直近5年間で69.0%の増収、36.0%の増益、EPSは35.8%のプラスと右肩上が

りの業績となっています。ローン残高のおよそ3割を占めるマイクロバンキング(マイ

クロファイナンス)という事業基盤そのものがBimasに取り組む経緯で培ってきた

ノウハウなのでバンク・ラクヤット・インドネシアの優位性は高く、海外を含めたアジア

にはまだ低所得者層も多いことから、マイクロバンキング事業が業績をけん引する形で

今後も好調な業績は続くと考えられます。


配当推移 

バンク・ラクヤット・インドネシア配当推移
 次にバンク・ラクヤット・インドネシア

の配当推移をみていきます。2017年の配

当額は、106.7 IDR(≒0.8円)で配当性

向は45%となっています。今後の配当に

関しては、新しいバーゼルⅢ(Basel Ⅲ)

の履行が2019年に迫っていることから、

 バーゼルⅢの規則に基づき自己資本比率(Capital Adequacy Ratio)が17.5%以上に

なるよう配当性向を定めるとしています。 現時点では自己資本比率20%以上となって

いるため、今後赤字にならないことを前提とすると、増配が期待できると思います。

株価推移

【バンク・ラクヤット・インドネシア株価推移】
最後にバンク・ラクヤット・インドネシア

の株価の推移をみていきます。バンク・ラ

クヤット・インドネシアの株価は2018年

4月4時点で3490IDR(≒27.1円)となっ

ています。好調な企業業績を受けて株価も


右肩上がりとなっていますが、2月の急落のあおりを受けて現在調整中となっています。

株式指標をみると、 PER15倍、PBR2.6倍、配当利回り3.06%と、妥当な水準に入っ

ています。業績は好調なので、押し目があれば入りたい銘柄です。

 まとめ

 バンク・ラクヤット・インドネシアはインドネシア版アユタヤ銀行ともいえる存在です。

歴史的に政府との結びつきが強く、培ったネットワークを生かしたマイクロバンキング事

業で安定した収益をあげています。今後の業績も期待でき、また、増配も期待できること

から、株式指標に割安感が出れば積極的に買っていきたい銘柄です。

 【おすすめ度☆3つ:株価が下落(5%~20%)すれば投資を検討したい】

一口コメント:押し目に絶対入りたい銘柄です!

現在の業績★★★★☆ 
将来業績 ★★★★★  
業績安定度★★★★★
株式指標 ★★☆☆☆
配当利回り★★★☆☆

☆5つ…積極的に投資したい
☆4つ…余裕資金があれば打診買いで投資したい
☆3つ…株価が下落(5%~20%)すれば投資を検討したい
☆2つ…株価が大幅下落(20%~30%)すれば投資を検討したい
☆1つ…構造的な変化が起きない限り投資は見送ったほうがよい

以上、ご参考にしていただければ幸いです!

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