【アジア株・アセアン株個別銘柄紹介】セブンイレブン マレーシア(SEVE:マレーシア)


【アジア株・アセアン株個別銘柄紹介】セブンイレブン マレーシア(SEVE:マレーシア)

こんにちはmokomoko3です。

今回はアジア・アセアン株の売買ランキングで常に上位に顔を出す、

セブンイレブンマレーシア(SEVE:マレーシア)の銘柄紹介を行っていきたいと

思います。

なお、同じような企業としてタイでセブンイレブンのフランチャイズ事業を行うCPオール

という会社があります。下記が過去記事になりますのでよろしければご覧ください!

【アジア株・アセアン株個別銘柄紹介】CPオール(CPALL:タイ)

会社概要

セブンイレブンマレーシア資本構成
セブンイレブンマレーシア(7-Eleven Malaysia

Holdings Bhd)は、マレーシア国内でセブンイレ

ブン(コンビニ事業)を運営する企業です。

運営するセブンイレブンは独自ブランドの商品など

2200SKU(品目)以上取り扱っており、各種収納

代行サービスや携帯電話の販売、パソコンゲーム、

ギフトカードの販売といった日本のセブンイレブ

ン以上に多岐にわたる商品を販売しています。

今日では、にぎやかな商業地区や、閑静な住宅街、ガソリンスタンドやLRT構内に至るま

で、2017年3月10日時点でマレーシア国内で2144店、1日に900000人が利用するマレー

シア最大のコンビニチェーンとなっています。

沿革

マレーシアには外資参入規制があり、コンビニ(小規模小売店)会社は2014年に入るまで

直接参入を許されていませんでした*1。そのため、セブンイレブンマレーシアは現地企業

のブルジャヤグループ(正確には「ブルジャヤリテール:Berjaya Retail Bhd」)が

100%出資する形で、1984年にセブンイレブンマレーシアを創業しました。その後、

2003年にマレーシア・ブルネイにおける7-elevenブランドの独占権使用権とサブ

フランチャイズ権*2をアメリカのセブンイレブン本社と直接契約し、2009年から

本格的なフランチャイズプログラムを開始しました。2013年には出店数が1500店舗

を超え、2014年5月にマレーシア証券取引所に上場しました。

*1 直接参入規制が存在したため現地の小規模小売店は小規模なものが多く、海外ブランドとして営業しているのはセブンイレブン、サークルK(2013年1号店オープン)くらいしかありません。セブンイレブンが歴史的にみてももっとも古く、また店舗数としても最大のチェーンストアになっています。

*2 フランチャイザー(この場合セブンイレブンUSA本社)が、サブ・フランチャイザー(セブンイレブンマレーシア)に、特定の地域(マレーシア・ブルネイ)についてフランチャイズ契約の締結を行うことができる権利を与えること。つまり、マレーシア、ブルネイではセブンイレブンマレーシアがエリア本部となって、セブンイレブン加盟店を募集することができるようになったということです。

業績推移

セブンイレブンマレーシア業績推移
それではセブンイレブンマレーシアの業績

推移についてみていきます。先の画像には

記載されていませんが、セブイレブンマ

レーシアの2017年の業績は、売上が

2187 million RM(1RM≒27.6円なので

約604億円)、純利益は50 million RM
 

(≒13.8億円)、EPSは4.5 sen(約1.2円)となっています。13年度の業績が、売上

1672 million RM(≒461億円)、純利益は44 million RM(≒12.1億円)、EPSは4.1

sen(≒1.1円)となっているので、17/13年比で売上が30.8%の増収、純利益が18.3%

の増益、EPSが7.3%のプラスとなっています。

今後の業績について

セブンイレブンマレーシアの店舗数は、2001年1月時点で176店舗しかありませんでした

が、2017年3月には2144店舗にまで急成長しています。店舗数の拡大に伴って売上も

順調に増加し、直近5年間で30.8%の増収となっています。ですが、出店数の拡大による

コスト負担増で利益面は少し不安定な状況が続いています。店舗の拡大や新しいITシス

テムへの投資など影響でコストがかさみ、2014年の純利益63 million RM(≒17.4億円)

から3年連続で減益となっています。ここ数年100~200店舗の拡大が続いており、今後も

同程度の出店ペースを維持するとのことなので、売上は増加すると思いますが、利益面で

は減益が続きそうです。


配当推移

セブンイレブンマレーシア配当推移 モーニングスターHPより】
次にセブンイレブンマレーシア

の配当推移についてみていきま

す。2017年度の配当額は特別配

当を合わせると4.7 sen(≒1.2円)となっています。2014年以降、配当額は5.1~4.7 sen

とほぼ毎期しています。配当性向は100%を目標に配当を実施するとアナウンスしてお

り、直近の配当額の実績をみても配当性向は100%を超過しています。

今後の配当について

今後のセブンイレブンマレーシアの配当についてですが、毎期100~200店の出店ペースを

維持する限り、経費増の負担から増益は見込みにくく、増配は期待できそうにありませ

ん。本来、成長企業は配当性向を低く抑えて利益をできる限り内部留保し、貯めた利益を

翌期以降の事業資金として使用することで成長していきます。したがって、セブンイレブ

ンマレーシアのような成長企業が配当性向100%を維持しているのは異常です。親会社の

ブルジャヤグループの業績がここ最近振るわないため、セブンイレブンマレーシアの

利益を配当という形で還流させているようです。このようなアンバランスな資本政策は、

株主にとっても不利益にしかならず、配当性向の低下による減配も覚悟すべきです。

株価推移

【セブンイレブンマレーシア株価推移】
最後にセブンイレブンマレーシアの株価の

推移をみていきます。セブンイレブンマ

レーシアの株価は2018年4月7日時点で、

1.5 MR(≒41.4円)となっています。

出店数増による売上の拡大は続いています

 が新規出店による経費の増加で減益傾向が続いており、株価も上下に振れながらの横ばい

の動きとなっています。目下、100~200のハイスピードな出店が続き、減益傾向は続きそ

うです。また、PERが32.7倍、PBRが19.7倍、配当利回りが3.13%と株式指標は割高で

す。投資は控えたほうがよさそうです。

まとめ

セブンイレブンマレーシアは、外資規制の影響で、マレーシア国内のコンビニ事業をほぼ

独占しています。新規出店の増加によって売上も大きく拡大しており、将来性のある企業

です。しかし、新規出店による経費の増加で減益続き、親会社の業績不振で配当性向

100%という成長企業にありえない資本政策をとっています。また、株式指標も割高なた

め、投資は控えたほうがよさそうです。

【おすすめ度☆2つ:株価が大幅下落(20%~30%)すれば投資を検討したい】

一口コメント:投資は控えたほうがよさそうです。

現在の業績★★☆☆☆ 
将来業績 ★★★★☆  
業績安定度★★★☆☆
株式指標 ★☆☆☆☆
配当利回り★☆☆☆☆
☆5つ…積極的に投資したい
☆4つ…余裕資金があれば打診買いで投資したい
☆3つ…株価が下落(5%~20%)すれば投資を検討したい
☆2つ…株価が大幅下落(20%~30%)すれば投資を検討したい
☆1つ…構造的な変化が起きない限り投資は見送ったほうがよい

以上、ご参考にしていただければ幸いです!

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